2015/07/30

DaVinci Resolve 12パブリックベータリリース!

さてさて、パブリックベータリリースから数日が経とうとしている今日この頃。
まー、書かないわけにはいかんよねw

でもねー、忙しいんですよ。
はい。8/1からオンエア開始のフジテレビの深夜ドラマ「ブスと野獣」ってのにですね、DITとして参加しておりまして、酷暑の中連日ロケ三昧なわけなんです。
ちゃんと現場はResolve12つかってますよ(おいベータじゃんってツッコミはなしねw)

というステマはさておき、雑感的にまとめます。
新機能の詳細は、我らが石河大先生がまとめてくださっていますので、こちらをごらんください。

ということでResolve12。
今までは、Liteとリテール版でしたが、Fusionと名前を揃えたのかな、今回から
無償版がDaVinci Resolve 12
有償版がDaVinci Resolve 12 Studio
になりました。

新機能に関しての細かいのはおいといて、田巻的に注目なところを書いてみるか。
○Intel GPUでのOpenCL対応!
○編集機能のレスポンス!および編集機能自体の充実
○メディアマネジメントの強化、再リンク機能の搭載
○DaVinci Resolve Color Management
○ノードの整理!
○3Dキーヤー+マット調整
○カーブのベジェ曲線
○トラッキング機能の増強
○ProTools 向けAAF出力対応

って感じかな。

今回は、かなり根っこの部分からの総とっかえのようなバージョンアップです。
見た目のUIも大幅に変わっています。
11まで使ってた人はちょっと戸惑うかもですね。
細かいけど、例えば、プロジェクト設定は左下から右下に移動。。。
プロジェクトマネージャとプロジェクト設定こっちに移動w

こりゃ戸惑うってw

それと、試してみたい方も多いと思いますが、あくまでパブリックベータの段階です。
予測不可能なバグもあるかもしれません。いきなり本番環境にインストールなどはくれぐれも。。。。
プロジェクトデータベースもアップデートされますので、11環境で一度バックアップを取ってから、バージョンアップしてくださいね。

ということで、ここからは雑感。
【○Intel GPUでのOpenCL対応!】
これはでかいよね。Intelのグラボって?売ってたっけかそんなん?って方もいらっしゃるかな。
正確にはOpenCLに対応しているIntel製のCPU内のGPUでもある程度処理できるようになった。ってこと。
要は、MacBook Air, Mac mini, iMacそしてMacBook Pro。
こいつらに積まれているCPU内蔵GPUでもつかえまっせってこと。
詳細なスペック要求はちょいと本家サイトに譲るとして、ここでは動いたよって機種は、
Mac mini (Late 2014),MacBook Air(11-inch,Mid2012)!
ともに全部盛り仕様ではありますが、これすごくない?
さすがにグレーディングをきっちりやるにはスペック不足だけど、次でも書くけど、編集は普通にできました。

【○編集機能のレスポンス!および編集機能自体の充実】
これね。
うん、なんだろう(BMD公式ついったが、FCP7+FCPXとかいってたけどw)
感覚的には
 FCP7+FCPX-マグネティックタイムライン=Resolve12
かなw
正直、FCPXのマグネティックタイムライン大好き派の自分としては、ちょっと物足りないんだけど、編集機能自体は普通の映像編集には過不足なく、そこそこ使えるレベルに一気にアップデートしてきたな、って感じ。

なにより特筆すべきは、スペースバーを叩いてから再生されるまでのレスポンス。
さすがに、GPUやストレージなどなどマシン環境にもよるんだろうけど、
同じマシン上で、FCPX、Premiere CC 2015、FCP7と比較しても遜色ない
というか、多分一番キビキビ操作を受け付ける感じ。

みなさん、お忘れでしょうが。俺本職としては「編集技師」なのねw
映画とかPVとか、ライブものとか、自分でオフラインするのね。
ので、こういったレスポンスにはかなりうるさい。
でも、ちょっと感動レベルに動くんです。

再生しながら「i」「o」「F9」タイムラインに移動して、「i」「o」「delete」などなど、端っこ選んで、「<」「>」でトリムしたり、
本当にキビキビ。
正直このレスポンスなら普通に編集機として使えるわ、って感じ。
しかも、SDI/HDMIに素材とタイムライン両方のTCを載せ続けられる。
お客さん背負った編集も普通にできるぞ。
しかも、GPUさえ、パワフルなら、1枚、2枚の透過PNGだってへっちゃら。
これはもう、戻れないレベルのサクサク感。
横につなぐ、って意味のオフライン・オンライン用のNLEって側面ではかなりのダークホースじゃない?無料だしw

PNGで思い出したけど、11までのResolveって静止画って扱いが得意じゃなかったの。
得意っていうか、静止画は基本「静止画連番」の動画、っていう認識。
だからテロップをですね、Photoshopで作って「telop01」「telop02」とかにすると、1個の動画として認識しちゃってたの。「telopA」「telopB」とかすれば連番じゃないから1枚ずつ認識してたんだけど、めんどくてめんどくてw

それがいつのまにか、メディアページで読み込む時に

ここをいじると連番じゃなくちゃんと1枚ずつここの静止画として認識するようになったの!
InterBEEでDRUG-Jのミーティングで開発に直接お願いしてたやつです。
いやー、うれしー、これ地味に便利!
これでいままでのFCPと同じ感覚で使えるw

【○メディアマネジメントの強化、再リンク機能の搭載】
これ今までのResolveにずっと言われてたこと。
・マシン同士でのやり取りに弱い!
・ディレクトリ構造変わるとカオス!
みたいなこと。
いままでは「ソースフォルダを変更」っていう機能でパス書き直せば、、、みたいな感じだったのが、

こんな感じで、FCPやPrみたいに再リンクできます!簡単です!

と、もういっこメディアマネジメント。
「メディア管理」っていうそのものズバリな機能。
FCP7でいう「プロジェクトマネージャ」かな。

この画面で、タイムラインで使っている素材だけ、別HDDにコピーとか
特定クリップをProRes422(HQ)にトランスコードとか
その際に、ハンドル(のりしろ)つけてのトリムとかもできます。
これで、Resolve Collectとおさらばですねw

【○DaVinci Resolve Color Management】
これは、まだ、ちょいと研究の余地ありで、大声で説明できなくてごめんなさい。
簡単にいうと、ACESパクリタイムラインのカラースペースを定義して、クリップをここの色空間を適切に指定してやれば、どんな素材でも、同じように扱うことが可能。というもの。
ようは、BMCCメインで撮ってる中に、とつじょS-LogとかCanonLogとかのカメラが混じっても、同じLUT当てれば同じようなことになる。
っていうこと。
ここは、ちょいと理解不足なので、また今度ゆっくり。

【○ノードの整理!】
複合クリップならぬ、複合ノードが作れるように。
なんだかんだグレーディング進んでいくと、ノードが数十個なんてこともあるのをグループ化できちゃう。
でも、これ複合ノードの解除がいまのところできないので、うーーーん。

と、11で搭載されたグループグレーディングがさらに進化!
使わない人にはなんじゃこりゃですが、グループ化した場合、
クリップごとのノードとは違う、「グループプレクリップ」「グループポストクリップ」ってノードが使えるようになって、通常のノードの前にまとめてかけるノードと、後にまとめてかけるノードとかを使えるようになってたのね。

例えば、回想シーンはセピアでビネットかけてとかを、グループにしてポストでその処理のノードを加えます。
以後 そのグループに割り当てるだけで、自動的にそのポストのノードがあたる、と。
いままではそこ止まりだったのが、
12から「グループグレードをコラプス」って機能が増えました。

これ、プリとポスト両方のノードをクリップのノードにコピペして、グループから外すって機能。
おんなじ回想シーンなんだけど、この映像だけ、ちょっとセピア具合変えときたい!とかにも即対応できる。地味に待ち望んでいました。

【○3Dキーヤー+マット調整】
ここらへんは素直におーーーー。って感じ。
詳細は公式でどうぞ。

【○カーブのベジェ曲線】
上に同じw
トーンカーブ自体はベジェでいじると結構微妙な操作できていいね。
もっと使い込んでみたくなる。

【○トラッキング機能の増強】
いままでも十分高精度なトラッキングをしてくれてはいたんだけど、
今回の12から遠近も認識して追っかけてくれるようになったの。
対象物が動いたり、カメラが動いたりをもっともっと高精度におっかけてくれる。
これいいわ!

【○ProTools 向けAAF出力対応】
最後にこいつ。
編集ソフトを名乗る以上、別アプリに受け渡せるデータを作れなくては!
もともとAAFはMediaComposer用にはできてたんだけど、ProTools用ではないのね。
いくら編集できても、グレーディングできても、
ちゃんとした音を作るのは、ソフトの機能だけじゃなくて、オペレーション側の腕と耳が問われますのでw
俺は自分じゃやらないもん。
ってことで、これは超嬉しい。
FCPXからOMFはけなくて困ってるみなさん!これなら無料でできるぜ!w


さてさて、駆け足の雑感でした。
まだまだ取り上げたいことはいっぱいあるんだけど、それはもう少し使い込んでからにしようかな。

オーディオのみの書き出しとか、まだ未搭載の機能もあるけど、遠くないであろう正式版のリリースに向けて、このパブリックベータで遊び倒そう。

ここまでできるのが無料ってちょっと怖い気もしなくもないけど。

初心者向け使い方講座とか、連載的に書いてったらうける?
編集メインでw

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